院長より患者様へ

当サイトにお立ち寄りくださった皆様へ、院長から

 歯科医師として常日頃の診療を通じて感じていること、患者としてご来院くださる皆様に、ぜひお伝え
したいことがあります。
 
 私はいつも患者さんに、治療の主役は患者さんご本人であると申し上げています。
それは患者さんご自身に「良くなろう」「きれいになろう」という気持ちが無いと、私たちがいくら頑
張っても良い結果は生まれないからです。
「健康になろう」という気持ちを患者さんがお持ちになって初めて、私たちのお手伝いも功を奏するものだと思います。
 たとえば、歯医者は痛くなってから行くところ、痛くなくなったら通院しなくていいという考えをお持
ちの患者さんが多く見受けられます。これでは私たちのお手伝いも最後まで貫徹することが出来ません。
治療段階なかばで放置され、再度悪化して痛くなった頃にまた通院という悪循環をくりかえしていらっ
しゃる方もいらっしゃいます。患者さんご本人が治療に対する積極的で前向きな姿勢を持つこと、まずこ
れが、治療のために不可欠な要素なのです。
 ふたつめは、いくら患者さんが主役とは言え、医学的な根拠の無い治療はもちろん出来ないということ
です。
 たとえば、時には前歯だけきれいに治して下さいという患者さんがいらっしゃいます。こういう要求に
応えることはいたしかねます。外から見えやすい前歯だけを治しても長くは保ちません。歯は全部揃って
初めて正しく機能するものなのです。噛み合わせのバランスが整ってこそ、健康な生活を送ることが可能
となり、歯の健康も保てるのです。
 患者さん本人の良くなりたいと言う気持ち、そして医学的な根拠に裏付けられた適確な処置の両輪がそ
ろって初めて、効果がでるものだということを、まずご理解下さい。

 よく治療費のことを気にかけられる患者さんがいらっしゃいます。きちんと治すためにはそれなりの費
用がかかります。昨今の耐震偽装の問題ではありませんが、安く上げるためコスト削減のため、材料や手
間を惜しめば、結局手抜き工事にならざるを得ないと言うことです。
 とは言え、高額であればいいかというと、そういうことでも無いのです。自由診療を受ける場合、中に
は法外と思える治療費を請求するところもありますが、それは例外であって、常識の範囲内の費用で患者
さんが治療内容と金額に納得できることが一番です。
保険はルールに定められた中での治療しかできません。しかし保険で治療できることはその範囲できちん
と治療すればいいと私は考えています。
 
以上